投資で勝てないとき、あなたは理性を失って本能のままに投資をしていると聞くとどう思うでしょうか?
実は私たち人間のもつ本能は投資で負けるようにできています。
投資は人間の祖先たちがとってきた生存戦略と対立する行動だからです。
例えばプロスペクト理論。
投資や経済心理学を勉強したことのあるかたはご存知かもしれません。
この理論では「利益を求めるよりも損失を避ける」方向に意志決定してしまうと解説されています。
投資行動において「利益はすぐに確定し、損失は長く保有する」ことに表れます。
この記事では本能のまま投資を行わないように、理性で本能を制御して投資する方法をお伝えします。
理性的に投資をすることによって利益を確保し。
長期的に安定して稼ぐことができるように、理性で本能というツールをうまく使いましょう。
人間という動物の本能
そもそも人間の3大欲求とは「睡眠欲・性欲・食欲」のことです。
これは生物として生きている以上みなが持っているものです。
そうは言っても本能のままになんか生きてない。
ちゃんと理性のある人間としてふるまっている。
- たまたま出会った異性とその場で子作りしないし。
- そのあたりにいくらでもあるお店の棚にある食べ物を勝手に食べたりしない。
極端な例ですが、本能に忠実と聞くとこういうこと?と思い浮かべてしまうシーンです。
しかしながら私たちは動物としての本能に忠実に生きています。
正確に言えば、本能を理性で隠そうとして生きています。
ただその隠している姿が人によって隠せていなかったり、チラチラ本能が表面に出てしまっているのです。
我々すべての生き物には生きているだげで必ず生存生殖の本能があります。
生殖本能なんて俺にはない
それは嘘
さて問題なのはこの生存生殖の本能がどう働いているのか。まわりからはその本能がどう見られているのかです。
男性の場合
「若くて奇麗な女の子を目で追ったり、女の子の性器をジロジロ見てしまう」のが本能むき出しの状態。
「女の子に自分を選んで貰えるように、学歴や年収、趣味や筋肉を自慢する」もしくは「私は無害ですよとアピールして近づこうとする」のが理性で本能を隠そうとしてチラチラ見えてしまっている状態。
いずれも生存生殖の本能によって行動した結果です。
女性の場合
「体の相性で選ぶ」つまり「いい匂いがする」や「まずは手をつないで、ハグして、キスをして、体を重ねて」が本能むき出しの状態。
「顔がよくて高身長で禿げてなくて、太ってないマッチョ。学歴もよくて年収もいい」もしくは「顔も普通、体系も普通、学歴と年収も普通な本当に普通の人」というのが本能を理性で隠そうとして隠しきれていない人。
これらはすべて異性に自分を選んでもらい、子孫を残すための本能からくるものです。
そして元気な赤ちゃんを産み、育て、その次の世代に子孫を残すのにより有利になるように異性を選ぶのです。
男性は元気で健康な赤ちゃんをたくさん産んでもらうために、より若くより健康な女性を。
女性は赤ちゃんを健康に安全に安定して育てるために、より健康でより収入が高い男性を選ぶ。
これは子孫を残すために本能が選んでいることです。
もちろん理性的に性格があうから、趣味が同じだからと人間らしい選び方もあります。
なによりも現代まで子孫を残してきたことを考えれば、理性的にパートナーを選ぶよりも本能的にパートナーを選んだほうが子孫を残しやすかったという事実があります。
以上の異性に対する態度から、人間はまだまだ本能的に行動してしまう動物だとおわかりいただけましたか?
本能のまま投資すると必ず負ける理由
動物としての誕生から我々現代人が獲得し、培ってきた本能は投資の世界では不利に働きます。
投資では生命の危機に直結することがほとんどなく、体の短期的な刺激を得ることに本能が働いてしまうからです。
具体的に
「痛みには耐えることができるが、快楽には耐えられない」つまり、「損失は長く保持できるが、利益は長く持てない」
これは損大利小となり、このまま投資を続けるのならば勝率の高い手法で取引するしかありません。
コツコツドカンと資金を吹き飛ばす人によく見られる傾向です。
途中で気づいて撤退できればよいのですが、資金をすべて失うまで続けてしまうので投資の世界から退場してしまいます。
また
「自分の予測や信念が現実に合致するように振る舞おうとする」つまり、「自分の欲しい情報を選り好みし、自分の予測や信念を裏付けるような情報に偏って認識しようとする」
自分が正しいという前提で偏った情報を集めるため、自分の間違いに気が付かない。
求めていた情報を正しく認識できないとは
・信号が黄色から赤になっているのに気づかず停止できないこと
その結果、自身では止まることはせずに事故が起きるまで進み続けてしまうのです。
投資の世界から撤退してしまう人は、上記二つの傾向がみられると感じます
直接見聞きしたわけではないですが、掲示板などでよく見られる傾向です。
You Tubeなどで動画が上がっている人は、このどちらかで資金飛ばしている印象。
(ちなみに実際に会って話したことある人はリーマンショックで資金飛ばした人だけです)
理性で本能の舵取りをする
本能は我々人間が生物として生き残るために獲得してきた戦略です。
なので本能そのものが悪ではなく。
投資で稼ぐ。この1点に限りマイナスに働くことが多いと理解してください。
もし本能を否定してしまえば、生物としての死に近づくことでしょう。
あくまで生物として生存している中で、投資という活動をしていることを忘れてはいけません
ではどうやって本能を投資に活かすのか?
答えは簡単。
理性で本能に一々訴え、説得する。これだけです。
プロスペクト理論で例えるなら。
この痛み(損切)を耐えることで、もっと大きな快楽(利益)を得ることができると本能を説得しましょう。
本能は生存生殖の欲求が強く、身体や生死に関しては考えるよりも先に欲求を満たそうとします。
投資でなくもっと身近なことで、ダイエットで考えてみましょう。
体重が増え「高血圧糖尿病などの血管や心臓に負担がかかって改善しなければいけない」と医師から指導があったとします。
食べる量を減らし、運動をして、体重を減らしていると。
お腹が減って、どうしても茶色いもの(揚げ物)や甘いものが欲しくなります。
これは本能が生存の欲求が満たされないために、脂肪と糖を要求していると解釈できます。
短期的には
本能のまま食べることで生存の欲求は満たされます。
ですが、そのまま短期的な欲求を満たし続ければ、健康が害され生存できる期間が短くなってしまいます。
なぜならこのまま脂肪と糖が摂取できないのであれば、生存できなくなるからです。
ただこれは本能が長期的な視点で考えられないからこそ起こる不一致です。
ここで理性の出番です。
本能の欲求に反しないように、本能を説得します。
今食べるのを我慢して、もっと体にいい食べ物をもっと質のいい食べ物を後で食べましょう
こう説得することで、長期的な生存の欲求を満たしてあげます。
長期的に生存の欲求を満たす行為であることが大事。
我々が望む結果はダイエットすることで、より長く生きることにあります。
なので理性で本能を望む結果に説得して導きましょう。
我々は生きている以上本能に逆らうことは難しいです。
なので理性で本能に「長期的に今よりももっと質がいい本能の欲求を満たす方法」を提示して、本能が望んだ方向に進んでいくように舵をとります。
まとめ
本能は投資で稼ぐことを理解していません。
本能は短期的な欲求を求めるため投資で損をする方向へ働きかけます。
なので理性で長期的な利益投資で稼ぐ方向に本能を説得します。
本能に今我慢してこうすれば「今よりももっと質の良い欲求を満たせるようになる」と言ってあげましょう。
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