チャートを分析するさいに利用する「インジケーター」。
そのインジケーターを使う理由はご存知でしょうか?
インジケーターの「買いor売りシグナル」だけを見て取引していませんか?
インジケーターを使っている理由や計算方法、それによって何を見ているかを説明できないのであれば一度見直してください。
ご自身のトレード戦略に対する理解が浅い場合があります。
インジケーターはただの道具、当然使い方を間違えれば資金が減っていきます。
インジケーターを使う理由を明確にして、理解度を上げてトレードに活かしましょう
この記事ではインジケーターを使う理由と無料でMT4に追加できるインジケーターをダウンロードできるサイトを紹介します。
ぜひ読み進めてください。
そもそもインジケーターとは
インジケーターとは
一般的に「インジケーター(指標)は、テクニカル分析において価格や取引のデータを解釈し、市場の方向性やトレンドを評価するためのツール」です。
もっと噛み砕いて言い換えると「値動きから一部の情報を抜き出し、グラフ等視覚的にわかりやすく表示したもの」です。
インジケータに関してはその人のトレードスタイルとトレードスキルによって変わるため注意が必要です。
それぞれの理由は以下のとおり
インジケーターを使わない理由
- チャートの値動きのみで欲しい情報を全て読み込める
- 値動きに注目してみたい
インジケーターを使う理由
- インジケーターを表示することで、特定の情報を視覚的に見やすくする
- 特定の情報の優先順位が高い
インジケーターを売る人の売り文句
- 「このインジケーターAがあれば稼げるようになった」
- 「インジケーターAは時代遅れ、これは今の相場で稼げない。今はインジケーターB」
これは何を重要視しているかの違いです
優先順位が異なるため、各々の主張は異なります。
たとえ同じ売買ルールを使用していても起こることなので注意が必要です。
インジケーターの種類
インジケーターには大きく分けて2つに分類されます。
トレンド系
相場の流れや方向性を示すもの。代表的なものに移動平均線や一目均衡表があります。
これらはトレンドが出ているチャートでのシグナルには強いですが、トレンドの出ていない相場では上手く機能しないことが多いです。
オシレーター系
売られ過ぎ、買われ過ぎ等の相場での過熱感を示します。代表的なものにRSIやストキャスティクスがあります。
これらはトレンドが出ていないチャートが得意ですが、トレンド相場では機能しにくい。
インジケーターはそれぞれに特性が異なります。
使用するときは「いつどんなときに機能するのか、機能しないときはどういうとき」なのかを理解しましょう
トレード戦略とインジケーターの組み合わせ
基本的にトレンド計オシレーター系の2種類のインジケーターを組み合わせて情報を読み取り売買する戦略をたてます。
ただし、インジケーターの組み合わせには注意が必要です。
組み合わせによって優位性がある場合と無い場合があります。
優位性がある組み合わせ
- トレンド系とオシレーター系のそれぞれから1つないし2つ
優位性がない組み合わせ
- 同じ系統のインジケーター(トレンド系ならトレンド系)を2つないし3つ以上
- 何種類(5とか6個)もインジケーターの使用
インジケーターを複数使用することで精度が高まるかもしれませんが、インジケーター以上に重要な値動きが見にくくなります。
インジケーターに頼りすぎると「木を見て森が見えてない」状態になりやすくなります
私たちは値動きによって利益と損失が確定するため、値動きになるべく多くの注意を向けるべきです。
値動きの一部から抜き出した情報をいくつもいくつも見ても仕方ありません。
なぜならインジケーターから得られる情報を寄せ集めれば、値動きに集約するからです。
そのためインジケーターは値動きを見るための補助ツールであることを忘れないようにしましょう。
無料で配布されているインジケーター(MT4)
MT4で使用できるインジケーターに無料で手に入れることができるものがたくさんあります。
「MT4 インジケーター○○」と検索するといろいろ出てきますので、必要なものがあれば検索して使ってみてください。
参考までに以下のようなサイトがあります。
上記のサイト以外にも有志で以外の公開と紹を介されているブログ等もありますので、気になる方は探してみてください。
また探せばいくつでも見つかるので、有料のインジケーターを購入する前に一旦検索して似たようなものがないかを探してみましょう。
案外パラメータを変えたら同じってものが見つかると思います
重要なことは「あくまでインジケーターは道具」であること。
このインジケーターを使えばだれでも簡単に稼げるようになるなんてことはありません。
道具は道具なので、正しい使い方をして初めて効果を発揮します
かならず使う練習をして使いこなせるようにしてください。
チャートにインジケーターを表示させる
米ドル円のチャートにインジケーターを2つ表示させました。
トレンド系の移動平均線とオシレーター系のMACDです。
移動平均線について
移動平均線は「トレンドの方向性」と「グランビルの法則」をみるために使います。
基本的に移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンド、横向きならトレンドなし。
また「グランビルの法則」より、赤矢印は「移動平均線が下落後、横ばい、または上向きに転じたときに値が移動平均線を下から上に突き抜けた」ときの買いサインです。
グランビルの法則とは別に移動平均線単体での主な売買シグナルは移動平均線と値のクロスです。
- 移動平均線を値が下から上にクロスするゴールデンクロスが買いシグナル
- 移動平均線を値が上から下にクロスするデッドクロスが売りシグナル
今回のチャートではトレンドラインに値が支えられた後に赤矢印のところでゴールデンクロスします。
これが移動平均線での買いサイン。
精度を高めるためには「ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サインは単体で使わず」にグランビルの法則やインジケータと組み合わせて考えるといいでしょう。
MACDについて
MACDの計算方法が少し面倒なので解説は省きます。
長期EMAと短期EMAの差であるMACDとMACDの移動平均線の2つを見ます。
EMAは指数平滑移動平均といい、チャートに表紙するのに採用している移動平均線が単純移動平均線(SMA)に対して値動きにより早く反応する移動平均線です。
上記に表示しているMACDの場合。青ラインが「MACD」,「ゴールドライン」がシグナルです。
MACDは0を基準にして
- シグナルが0より上なら買い優勢
- シグナルが0より下なら売り優勢
一概には言えませんが、
「上昇トレンドのときMACDは0より上にいることが多く、反対に下降トレンドのときはMACDは0より下にいることが多いです」
ただしMACDは値動きよりも遅れてトレンドやシグナルが表示されるため、必ず後追いになります。
売買シグナル
- 「MACD(青ライン)」が、0ラインよりも下で「MACDシグナル(ゴールドライン)」とゴールデンクロスしたら買い
- 「MACD(青ライン)」が、0ラインよりも上で「MACDシグナル(ゴールドライン)」とデッドクロスしたら売り
上のチャートに表示されているMACDでは、0ラインよりもしたでゴールデンクロスした後、MACDが0ラインを上に突き抜けました。
買いシグナルが出てその後に買いが優勢になったと見れるので、買いで入って問題ないだろうと判断できます
(MT4に標準搭載されているMACDは正直見にくいため、普段使いするのであればMACDの見やすいものを検索して使うのがお勧めです)
まとめ
今回は代表的なインジケーターである移動平均線とMACDを使って説明しました。
以上のように複数の売買サイン(移動平均線のゴールデンクロスとMACDの買いサイン)を重ね合わせることによって売買の精度を高めることができますが、注意点はインジケーターの売買サインばかりを見ないことです。
基本はやっぱり値動きとライントレードになると思います。
ライントレードを基にグランビルの法則やダウ理論を用いて、それぞれの売買サインをわかりやすくするためにインジケーターを利用する。
この意識をもってトレード戦略を構築すれば、コツコツドカンと資金を吹き飛ばすこなく。
繰り返し繰り返し、継続して複利で資金を増やし続けられることと思います。
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