インジケーター（テクニカル指標）とは

インジケーターとは、市場の価格や取引量などの数値データから計算され、「市場のトレンド、過買い・過売り状態、転換点」などの情報を直感的にわかるように可視化された数学的な指標です。

市場の動向を分析し、取引のタイミングを判断材料になります。

またインジケーターは大きく分けて2つに分類されます。

市場のトレンドや価格の方向性を確認するために使用されるテクニカル指標。

トレンド系インジケーターは、主に価格の平均値や変動性を計算することで市場のトレンドを視覚化します。

オシレーター系インジケーターは、価格の過買い・過売り状態やトレンドの転換点を特定するために使用されるテクニカル指標。

これらのインジケーターは、価格の変動やトレンドの勢いを示す指標であり、一定の範囲内で振動する特性を持っています。

オシレーター系インジケーターは、過熱や過冷の状態を識別するのに役立ちます。

よく使われるトレンド系インジケーター

移動平均線は、一定期間の価格の平均値を示す線です。

主にトレンドの方向性や転換点を把握するのに使用されます。

一般的な移動平均には、単純移動平均 (SMA)、指数加重移動平均 (EMA)、および移動平均収束拡散 (MACD) などがあります。

ボリンジャーバンドは、価格の変動性を示す指標。

中心となる移動平均線の上下に一定の標準偏差（±1~3σ)を加えて描かれます。

（一番よく使われるのは±2σ）

価格がボリンジャーバンドの上限や下限に達すると、過買い状態や過売り状態を示す可能性があります。

よく使われるオシレーター系インジケーター

RSIは、一定期間の価格の上昇幅と下降幅を比較して過買い状態と過売り状態を示す指標です。

• 70を超えると過買い状態
• 30を下回ると過売り状態

ストキャスティクスは、一定期間の最高値と最安値の間での終値の位置を示す指標です。

通常0から100の範囲で表示されます。

• 80以上で過買い状態
• 20以下で過売り状態

MACDは、短期および長期の移動平均線の差を示す指標です。

またMACDのシグナルラインとのクロスオーバーも重要なシグナルとなります。

価格の動向の変化やトレンドの転換点を示すのに使用されます。

まとめ

これらのテクニカル指標は、トレーダーや投資家が市場の動向や相場の状態を分析し、取引のタイミングを判断するのに幅広く使用されます。

ただしこれらの指標は単独ではなく、他の指標や分析手法と組み合わせて使用します。

よく陥りやすいのはインジケーターばかりみて、より重要な値動きをみなくなること。

インジケーターは次の値動きを予測するための補助ツールでしかありません。

そのため必ず勝てるインジケーターは存在しないので、（インジケーターをいろいろ試すのはいいですが）インジケーターにこだわりすぎるのは辞めましょう。